カテゴリ:BOOK( 52 )

世の中で一番大事な本

これを紹介するのかどうか迷いましたが、自分の一番大事な本です。



人間関係の葛藤

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東清和『人間関係の葛藤 -もつれの心理-』ぎょうせい、1979年




これは、私の大事な先生の書いた本です。
もう、お亡くなりになってしまって少し経ってしまいますが・・・。

発達心理学の本なのですが、哲学書でもあると思います。
この本で書かれていることは、
なぜ人は「もめる」のかということです。
加えて、
なぜ人は「葛藤する」のかということです。
今の心理学ではこのことについて解明するようなことはありません。
心理学もどきはたくさんありますが、あくまでもどきです。
そういうのとは違います。


すばらしい本です。
とても丁寧な分析と、人が相手に対する怒りがどのようにして生成されるのかの分析が細かくされています。
本当に緻密です。
このころの心理学の特徴なのかもしれませんが、今の心理学、特に臨床心理学は科学的であり統計的すぎますが、それとはまったく違います。
昔の心理学は哲学だったのです。


この本はまさに哲学と言える心理学の本でしょう。
ですが、悲しい終わり方をしています。
そこでは、学生闘争を例にして描いています。
この中で東先生がおっしゃっていたのは、どんなに本人が訴えても、相手に興味がなければ、訴えている意味さえも通じず、それは永遠にかみ合わないということです。


人間は分かり合えると言ったことを根本から覆すような悲しさがありました。
本当はそういうことなのかもしれません・・・


以前春先に書いた文章を載せます。


************************************

恩師が亡くなって1年

もうすぐ恩師が亡くなって1年が経つ。
あんなに元気だったのに、癌で急に先に行ってしまわれた。
とても大変な状況の中で恩師の言って頂いた言葉を思い出す。

差別を受けている人たちの裁判にずっと関わっていた恩師の言葉。
世の中には結局のところ3つの判断しかない。
ひとつは、すべてのことを満たすために、徹底的に相手に対して糾弾し続けること
そのかわり、多大な苦痛が伴い、一生をそのことに捧げないといけない

ふたつは、不正に対して、しっかりと公の場に示し、司法の判断を受ける

そして、みっつは、泣き寝入りをする・・・

この3つでしかない。
君が教育に関わっているなら、どれをすべきか考えなさい。
これが最後の言葉だった。

あれから世の中でもたくさんの事件が起きて、自分の回りでもたくさんのことがあった。
自分の選択が正しかったか今でもよく分からないが、お陰で後悔することはなかった。
そのかわり、重石は増えるばかりだ。
正面を向くことは本当に大変で、未だに何をやっているのか分からない毎日。

そうだ、線香でもあげに行こう。
そろそろ、色々なことから卒業しないといけない時期だから。

***********************************


私は先生のお陰で生かさせて頂いているようなものです。
そうでなかったら、どうなっていたのか分からないような状態を救っていただきました。


もう、絶版なので売っていませんが、ぜひとも見つけて買ってください。
もしくは、図書館で読んでください。
今、学校や会社で悩んでいる人に読んで欲しい本です。
また、教育職の人にもぜひとも読んで欲しい本です。
自分にとって大事な本なのです。
本当にいい本です。。。


■■■■■■■■■■■■■■
拙い分ですが、ぜひともコメントいただけないでしょうか?
ほんの一行、よかったとか悪かったでも構いませんので。
非公開でも結構ですので。
ぜひとも、今までコメントいただけなかった方にもお願いいたします。
なんだか、今の自分がどうなのかを確かめたくて。
勝手ではございますが、よろしくお願いいたします。

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by harry_hk | 2005-07-10 05:01 | BOOK

「すぐ役に立つ」症候群

すぐ役に立つものばっかり探してしまいます。
先日もすぐ役に立つ本を買ってきてしまいました。
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中島 義明, その他 (2005/01) 有斐閣

すごく有名な本の改訂版です。
心理学史や定説をお知りになりたいなら、古い方がオススメなんですけれどね。
とりあえず、何かと言うと、一問一答ってヤツです。
これはすばらしい本ですが、すぐ役に立つ本って、間違っていることが多いですね。
第一、誰だよこの教授!! みたいな事もありますから。
初心者のための本って、書くの難しいと思うんですけれどね。
分かりやすいのって、結局知らない人に説明するのですから。

まぁ、そんな感じで本を買ってきたのですが、
「すぐに役に立つ」ものが多いなとつくづく思ってしまいました。
大事なことなんですけれど、「すぐ分かる」ならまだしも、「すぐ役に立つ」ものだなんて・・・。
結局、短期的展望を満たせばそれでOK!!ってことですよね。

まぁ、そんな目の前のことしか納得しないのって、
結局感情が直接的になってもしょうがないのかなって。
結局、何が言いたいのかって言うと、
やっぱり、上司殺人ブーム来る!?
ってこと???



新・心理学の基礎知識

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by harry_hk | 2005-07-06 17:59 | BOOK

コミックバトンなる変化形を

コミックバトンというものが、フーシェさんのところから、回ってきました。
でも、このバトン以前一回やったのですが、なかなか大変だったのですが、
案外面白かったんですよ。
ただ、あまりにも伝染病的拡充だったので、みなさんもいぶかしがっていましたよね。

それが、今回は、元漫画少女さんからフーシェさんという流れみたいですので、面白そうだなということで、楽しんでしまおうと。

やってみました。
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by harry_hk | 2005-07-04 04:18 | BOOK

『トモダチ温度』と『夏の星』


【今週のパワープッシュ】


この本知ってますか?
とってもステキな短編の児童文学なんです。
ひとつは、『トモダチ温度』というもので、もうひとつは『夏の星』と言います。
どのような方が書かれたのかというと、
水のココロさんという方です。
自分の好きなブロガーさんです。
児童文学作家を目指されていたみたいで、とても文章がステキだというだけではなくて、
本当に物語を読んで感動で泣いてしまいました。
児童書になればいいのに・・・
なんて思います。

夏の星はまだ続いているので、みなさん楽しみにしましょう。
1話とか胸をしめつけられますよ。
二つの物語をいっぺんに読めるリンクを勝手につけてしまいました。

水のココロさんの作品

ぜひとも読まれてはいかがでしょうか?
ほんと、オススメです。

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by harry_hk | 2005-06-28 09:50 | BOOK

好きなマンガは仙術超攻殻オリオン

士郎正宗さんの作品だと、アップルシードとか攻殻機動隊なんかが有名なのですが、
個人的には、仙術超攻殻オリオンが一番好きですし、アニメ化を希望してます。
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士郎正宗 青心社 1991念(笑)


パソコンとかではなく、手書きでゴリゴリと描いたマンガで、
痛快活劇で、とっても面白いです。
本にも、スーパーオリエンタルファンタジーって書いてありますし。

ですが・・・

そのまま読んでも十分面白いのですが、
やっぱり分からないことだらけです。
難しさは、士郎正宗さんの作品でも上位の方かなって思います。
神話とか宗教史とか仏教哲学がお好きな方はご理解いただけるかも知れませんが、
どうなんでしょうね?
武器や機械関係の話は、このマンガではほとんどないので、それだけが救いです(笑)


九頭龍とか法印とか八卦とか陰陽とか高天原とか


がお好きな方には、面白く読んでいただけるかと・・・(?????)

分からなくてもそれなりに。
知っていたら、もっと知りたく。
そんな感じです(笑)

母子が理不尽に殺される所とか、微妙な所もありますが(苦笑)
でも、そんなことを言ったら、水滸伝は問題ばかりになってしまいますけれど。
そういう意味では、哲学とか真理はとても恐ろしい兵器だなと思ったり・・・。





仙術超攻殻オリオン
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by harry_hk | 2005-06-03 18:44 | BOOK

ディズニーなら『小さい家』

ディズニーランドは正直言って嫌いです(笑)
理由は、ただ単に混んでいるからです。
めんどくさいってことを女の子に言うと、すご~く説教されるので、
できるだけ我慢するのが得策かと・・・。
それで、ディズニーの配給するアニメもあまり観ないです。
プーさんの声が、仲本工事ということを言うと、キレられます。
だって・・・。

そんな中で、好きなディズニーアニメは
『小さな家』です。
みなさん、覚えていらっしゃるでしょうか?
こんなのです。
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でも、これは廃盤になってしまって、絵本として読むことができません。
ですが、もともとは、『ちいさいおうち』というタイトルの絵本でした。
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バージニア・リー・バートン いしい ももこ 岩波書店 1965年


内容は、赤い屋根の小さな家は、だんだん都会の生活様式に変化してゆく街の中で、
苦しいことや悲しいことばかりでしたが、最後には田舎で幸せに暮らすという話です。
短編アニメーションでしたし、内容も複雑ではなかったので、読みやすかったです。
親戚の家に、このディズニーの絵本はありました。
なぜだか、こればかり印象に残っていて・・・。
復刊されたらいいのにな。





ちいさいおうち
小さな家
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by harry_hk | 2005-06-02 18:50 | BOOK

心理学について

色々な所で、心理学のお話をされるので、
この際だから、自分が勉強した教科書的なものを紹介しようと思って。
いわゆる一般書ではないですし、反対にとても専門的でもないと思います。
概要書ですね。


学校心理学
―教師・スクールカウンセラー・保護者のチームによる心理教育的援助サービス
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石隈利紀(著) 誠信書房 1999年


スクールカウンセラーを目指す方だったら、ご存知かもしれません。
そこら辺の怪しいカウンセリングの本をいっぱい買うのでしたら、
こちらを断然オススメします。
子育てをされている方々もよろしければ、図書館などで手に取ってみて下さい。
教育関係の方や、産業カウンセラーを目指されている方、コンサルタントの方にもオススメします。
あぁ、それから、一般教養の大学生の方の、レポートにも最適かと(悪知恵コメント)

内容は、読んでいただくとして、目次だけ紹介します。

第1部 理論編―学校心理学の体系(新しい学校教育サービスをめざして)
          アメリカにおける学校心理学
                ―スクールサイコロジストの実践体系
          日本における学校心理学―心理教育的援助サービスの体系
          心理教育的援助サービスの基礎概念
          心理教育的援助を担う4種類のヘルパー
          3段階の心理教育的援助サービス
          スクールカウンセラーに求められる役割に関するニーズ調査から
第2部 実践編―心理教育的援助サービスの実践活動(心理教育的アセスメント)
                ―心理教育的援助サービスの基盤として
          カウンセリング―児童生徒への直接的援助として
          教師・保護者・学校組織へのコンサルテーション
                ―児童生徒へのチーム援助として
          学校心理学の固有性と今後の課題


です。
もちろん「楽しく勉強」程度の本だと思いますので、肩肘をはらずに。
援助とか、コーディネートとか、どのようにチームを組むか、が書かれています。
一人ですることと、組んでやることをどこで線引きするのかは人それぞれですが、お互いにどうするかを理解し合えると、なお良いですからね。
気が向いたら、ちょこっと読んでみてください。





学校心理学
  ―教師・スクールカウンセラー・保護者のチームによる心理教育的援助サービス

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by harry_hk | 2005-06-01 20:49 | BOOK

春樹先生のが読めないです。

最近、あんまり多くの人が読まなそうな本ばかり、手にしていたので(決して読んだわけではない)、そろそろ本を片手に電車に乗ってみるなんていうオシャレ行動をしてみたくて、
それだけのために、本屋に乗り込んでみました(笑)
それこそ、土屋礼央さんのオールナイトニッポンのオシャレ川柳状態ですよ(涙)
手に取ったのは、黄色の本。
村上春樹の、「象の消滅」です。
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昔は、村上先生の本はよーく読んでいました。
特に、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』とか『ねじまき鳥クロニクル』が大好きで、読み漁ってました。
久しぶりの、村上先生の本。

・・・でも、なかなか読み進めないのです。
あんなに面白かったのに。
普通は読み終わってから、感想ですが、今まだ3分の1も読み終わっていません。
とりあえず、がんばって読み終えます。
ありえない!!
にゃにゃにゃにゃーい!!!(はねトビ)
どこの評価も高かったから、面白くないはずないんだけどな。
それこそ、情報社会に踊らされているの?






「象の消滅」 短篇選集 1980-1991
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by harry_hk | 2005-05-29 22:51 | BOOK

生活者とは誰か?というか、ほんとダレ??

久しぶりに、お固い本を。
もう、しばらく前に買った本ですが、未だに読み返してみたりします。
自分にとっては、仲正昌樹『みんなのバカ!』と天野正子『「生活者」とはだれか』は繰り返し読みたくなる新書シリーズです。
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天野正子著、中央公論社、1996年



1980年代以降に色々な所で使われた(悪用された?)「生活者」という言葉。
生活者の立場になって・・・
とか色々使われました。
その前が「一般人」。
(これは、最初、警〇官がベ平連に使ったみたいですね。)
でも、そもそも生活してない人なんていないはず(笑)
そんな怪しい言葉を鶴見俊輔は「お守り言葉」と言ったそうです。
その意味は・・・


とりあえず、その言葉いっておけば、


みんな納得するだろう!?



という言葉です。
最近の行政は、なんでもかんでも、NPOでございます。
ただ働きと勘違いしているのが、笑ってしまう。
しかも、NPOにしてしまうと、組合がなくなるから、一生賃上げとか難しくなるんです。
それでも、組合めんどうとか思います~?
そりゃあ、面倒ですけれど(笑)
しかも、NPOで働いている人のほとんどは、ILOの労働基準を下回っておりまするよ。
それでも、生活者という言葉は語呂がいい。

まいったね。
そういう言葉って。
ほんと、言葉は使いよう。怖い怖い。







「生活者」とはだれか―自律的市民像の系譜

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by harry_hk | 2005-05-29 22:28 | BOOK

老いの万華鏡

なんだか狂ったように、むずいし、かたい本を紹介します。もう朝ですが、まだ寝てませ~ん!!!ルンルン♪
GWなのにセンチメンタルジャーニーが出来なかったハリーです、こんにちは。




◆◆◆
自分の持っている本の中で、かなり上位にある本です。
というか、かなりバイブルに近いです。



老いの万華鏡

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思想の科学研究会<老いの会>編、御茶の水書房、1987年



思想の科学研究会<老いの会>が出した本は1冊限りです。
思想の科学は色々な所で影響を与えています。
思想の科学はご存知の通り、
丸山真男・鶴見俊輔・鶴見和子・小田実・武谷三男・武田清子・都留重人・渡辺慧
の7人で作られたものです。
未だに、憲法9条についての運動などを行ったりしていますし、小熊英二や上野千鶴子が鶴見俊輔の京都の家に押しかけて、喋くりまわして作った本も最近出ましたし(笑)

そんな、思想の科学の中でも、鶴見俊輔を中心とした「老い」について考えた研究者が集った会が<老いの会>です。
この、『老いの万華鏡』はそのメンバーが自分の推薦する「老い」にまつわるとっておきの本を紹介してるのですよ。
だから、1冊につき大体2ページ程度の紹介なので、あっさりと読めます。
このメンバーがまたすごいんです。天野正子や伊藤益臣が“しんがり”なんですから!!
発起人はもちろん鶴見俊輔なのですが、そうそうたるメンバー総勢23名で書かれています。

ほんとうにすごいです。
博学な人たちの「老い」に関わるとっておきの本ばかり50冊以上載っているのですからね!!
引用とか暗喩を合わせれば数え切れないです。
ちょっとありがたいお経といいましょうか、知恵の輪といいましょうか。



鶴見俊輔の序論の一文です。
老いの世界は、むしろ「意識」がくずれるところからはじまります。自分の意思に反する身体の裏切りを経験し、やがてはその意志さえ歯止めがきかなくなり、自分の存在感覚が崩壊していく過程こそが、ごく自然な、老いの世界であるからです。人間らしさを、「自覚」やさめた「意識」のもたらす一元的な価値に閉じこめてしまうことが、人々を不自由にし、若づくりを強い、安易な「安楽死」説に市民権を与えていきます。



この一文だけでも、考えることばかりです。
こんな知恵の輪はいつ解けるのでしょうかね~???
内容を説明するときりがないのですが、とにかく、「老い」思想について色々なことが分かる本です。
みつけたら、ぜひとも買ってくださいね!!



・・・そうです!!絶版です!!!(爆)




ちゅど~ん!!




絶版の本しか紹介していないチン〇スのようなブログでごめんなさい。
でも、これもいい本。




■ ■ ■
それにしても内容がバラバラだな、このブログ・・・
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by harry_hk | 2005-05-08 05:22 | BOOK