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ケンタッキーの向こうにある団欒



昨日、寝ている間に書いた文章なので、袋とじ(笑)










ケンタッキーには特別な思いがある。

誰にだって、特別な思いあるのだけれど。

自分にとって特別なのは、ケンタッキーだった。

もちろん、大好きなんだけど、中でも幸せになる言葉はバーレル。

フライドチキンの数であるバーレルということばが自分の幸せの数であった。

俺には兄弟が多い。

小学校の頃、俺が長男で、自分がみんなの面倒を見るんだと思っていた。

でも、ガキがやってやれることなんて、現実の世界では、そんなにあるわけない。

ただ、正月は別だ。

親戚がくれた金を握り締め、俺は意気揚々とフライドチキンを買いに行く。

どれぐらいの数を買ったのか覚えていない。

しかし、ガキでも、フライドチキンはみんなそれぞれ1つ食べてもらいたかったのは覚えている。

でも、家族みんなに2つずつあげる金は、小学生の俺には当然なかった。

家族分とあとちょっとを買ったのだと思う。

みんな手に取ると、少しあまる。

そうすると、親が当然のように子どもたちに食べなさいと勧める。

やっぱりうれしかったが、チクショーと心では思った。

もっと、買えるだけの金を持っていたらって。

そういうことが、きっかけだったのかな。。。

絶対、金ためて、弟や妹の学費を稼ぐんだなんて思っていたけれど、結局、なんにもできなかった。

フライドチキンの店内に入ると、いつもいらっしゃいませという言葉が聞こえてくる。

思わず、ボソッとありがとうって言ってしまう。

by harry_hk | 2006-09-08 03:49 | 言葉